プロフィール

奥田修一 Shuichi Okuda

奥田修一の作品

「モチーフとの間にガラス一枚あっても描きづらい。」との奥田の言葉どおり、冬はマイナス30度、夏はプラス30度を超える北の地にあって、一年を通じて戸外で制作された作品群は、観るものがその場に立っているような臨場感が感じられ、ある種の宗教性、象徴性をも感じます。

「三次元ではなく四次元を描くんだ。」奥田の画の前に立つと風を感じます。光を感じます。まるで小説の中で心が遊ぶように、心が画の中で遊ぶことができます。それは画の中に時間が流れているからかも知れません。

「自然の中に身を置いていると、心洗われる瞬間に出合うことがある。例えば突然に雲間から光芒が差し、麦が強風に荒海の様に波立ち、虹が雨あがりの空にかかる。そんな時、私は自分が生きていること、そして人間らしい歓喜につつまれていることを、最も強く認識する。おそらく、宗教的体験に近い感動であろう。私が画にしたいものはそれである。」奥田の画に対する姿勢の表れた言葉である。