「午後の光」  100×73p 2005年 〈中富良野町〉

 客観的な画が描きたいと思う。いわゆる主観的なものが芸術的だと思う風潮があるが、それらは時代への迎合や自己満足、その人の所属する流派の好みの領域にとどまることが多い。草木なり山なり川なりあるがままに見、描くことに徹した時、かえって作家自身も気付かなかった独創的なものが生まれうる。ロダンはそのことをうまく言った。「見たまま描くことを恐れるな。人は、目から手に行く間に心を通る。」またゴッホは、「何ら芸術的配慮なしに靴屋が靴を作る様に画を描きたい。」と語った。