「麦秋の千望峠」100×73p 2006年〈上富良野町〉

「雪の丘の光る千望峠」91×73p 2006年〈同左〉

 モチーフが見付かれば画は半分できたようなものであるが、行く度に感動を与えてくれるような風景は、おいそれとない。創作なのだから素材になるものを選び、後は合成するなり変えるなりして、自分の気に入るようにすれば良いという考えもあろうが、私の場合は、細部を省略し、感動の本質に迫ろうという事はあっても、むやみに自然を己の小智で変える事を好まない。描くときは感動し、発見し、心がときめく様にして、自然に身を委ねて描きたいのである。自然への信仰と言っても良い。結局は生き方で描くしかない。